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効率化ばかり考える

日々、無駄を省き効率化ばかり考えてるブログ

もういちど日本でのベーシックインカムの可能性を考えてみる

スイスでのベーシックインカム国民投票は否決となってしまいましたが、現時点で23%というのはまずますではないでしょうか。これでベーシックインカムの認知は上がったでしょう。

さて、日本でのベーシックインカムはどうでしょうか。まず関連するデータを整理しましょう。原田泰さんのベーシックインカム本の2012年のデータですが、大枠変わらないでしょう。(税収も良くなっていますしね)

  • 政府からの老齢基礎年金 16.6兆円
  • 子供手当 1.8兆円
  • 雇用保険 1.5兆円
  • 地方自治体の商工費 6.5兆円(うち5兆円が企業への貸付)
  • 農林水産業費 3.2兆円(内1兆円程度が生活費保障)
  • 公共事業費 21兆円
  • 生活保護費 6.7兆円(医療を抜いた額1.9兆円)
  • 所得税収 13.4兆円
  • 法人税収 8.8兆円
  • 消費税収 10.4兆円(このころはまだ5%)
  • その他税収 9.6兆円
  • 公務員の人件費 20兆円(と言われています。)

こんなところでしょうか。医療に関しては手をつけないほうが良いと考えていますので抜きます。

 

日本でベーシックインカムを始めるにはどのあたりが現実的か

生存に必要な最低額を、基礎年金6.5万円/月とし、これを国民全員に配布すると年間約100兆円が必要となります。試算ではこの額も実現可能ではあるそうなのですが、大きな構造改革が必要となり、大変困難であることが見えています。

では、月3万円とするとどうでしょうか。これだと必要な予算は45兆円になります。少しは現実的になってきたでしょうか。これでは生活は無理ですが、最悪死なないくらいにはなる額です。

では、45兆円捻出できるか考えます。上記に羅列した予算のうち、生活費として重複する分は統合できそうです。

子供手当は現在15000円程度ですので1.8兆円全額統合できます。雇用保険は0.5兆を統合してしまいましょう。生活保護費は住宅を抜いて1兆円を統合。年金は基礎年金の半分が一般会計からなので全額統合できます。行政の廃統合されるコストカット分はほとんどの機構はそのままですのであまり発生しないと予想されますので0.1兆円としておきます。
農林水産費や商工費、公共事業費も合わせて10兆程度統合できそうですが、インセンティブの問題もあり、バランスをみながらの統合が必要そうです。

ここまでで20兆円になります。残り25兆円はどうすればよいでしょうか。ここは消費税で補いたいと思います。25兆円を得るためにはだいたい12%の増税が必要になります。

これで45兆円を捻出でき、月に3万円が支給できます。社会保障はほとんど変化はなく消費税12%増加で3万円もらえるようになり、「ひとまずは飢え死にしない」社会にはできました。(削減される社会保障費も消費税分を少し考慮する必要があります。)

この条件であれば、賛成できる人も増えるのではないでしょうか。

月3万円が当たり前になる社会であれば、生活保護の認定も焦らずに調査や交渉ができるでしょう。消費税を通じてソフトな再分配も行われます。子供への支給額も上がりますので、子育てには少し+になるでしょう。

少し整理して、消費税を今の8%+12%で20%にして、これで税収が45兆円になります。これをすべてベーシックインカム財源として目的税化して、必要に応じて増減税すればよいです。フラットに分配されるため、消費税が増えても低所得の人は上げるほど楽になります。
政府が使うはずだったもともとの8%分は上記の統合された社会保障費で埋めればよいです。

どうでしょうか。このくらいなら実現できそうじゃないですか?

 

さらにその先を考える。

ベーシックインカムを考えるとき、「最低限の生活を行える」というのは一つの大きな転換のラインになります。人々が生活できるようになるのならば、様々な社会保障制度がいらなくなり、そのための維持コストを納税する人達に還元できるということになります。そこにたどり着くまでには最初に述べた通り、課題が多くあります。
いかに変化を小さく一歩一歩進むことが大事なのかと私は思いました。

 

日本人は意地悪がお好き?

http://www.iser.osaka-u.ac.jp/~saijo/pdffiles/keisemi06-01.pdf

余談ですがこんな研究をみつけました。日本人は自分が損をしてでも他人の得を許さない傾向があるそうで、日本だとベーシックインカムに理解をえるのに苦労するのかもしれないですが、知れば印象が変わる人が多そうです。